手摺子が手摺支柱に埋まってしまいますーの解決
ここに用意しましたのはごくごく一般的な手摺子を持つ手摺です
手摺子のパターンはパスの始まりから切れる場所まで 距離は120毎
手摺の配置基準は位置合わせで間隔固定です。
そして、このままでは手摺の支柱に手摺子が埋まります。
かといって、[位置合わせ]をフィットに設定すると
今度は手摺子の間隔がバラバラになってしまいます。
ではどうすればよいのでしょうか?
一例として、手摺子の前に空きスペースを設定する手段があります。
上は最初と同じように手摺子の間隔を120、配置基準を中心としたものです。
同じに見えますが、一ヶ所違う設定があります。
手摺子のパターンが 前から60手摺子+前から60なしとなっています。
なのでRevitの設定上の配置寸法をとると
上記のようになります。
550から120の倍数の最大値を引いて、その残りを始点終点に振り分けています。
こうすれば支柱の中に手摺子が埋まることがなくなります。
更に、現状では支柱芯から最初の柱芯までの最大値は60(空き最大)+60(設定した空スペース)で120となりますが、支柱のサイズによってはやはり埋もれてしまうこともあると
思います。
そういうときは上記のようにパターン1セットの内容を修正します。
手摺子のパターン一つが240となり240の倍数を引いたものから始点終点に振り分けられます
まとめ
1,ファミリは見た目は同じでも中身が少し変わるだけで使い勝手が変わってきます。
2,いいファミリはどんな状況でもモデラーの手を煩わせません。
3,ファミリはデジタルデータなのに作り手の性格やスキルがよく表れます。
文系なりに三角関数を覚える
Revitのファミリを作っていればしょっちゅう使う三角関数
私、実はいまだに覚えられてません
ファミリを作るたびに覚え書きを取り出して入力しています。
そんな私ですが、頑張って覚えてみます。
まず、上のような図を用意しました。
一番長い線を斜線と呼び、a辺に接する角度をA b辺に接する角度をBとして
二つの辺と角度から求める辺の長さを求めるときに使うパターンをすべて書き出してみました。
多いです。とても覚えられません。
しかし、よく見るとパターンがありました。
A 斜線の長さわかり、わかっている角度が斜線と求める線に挟まれているかいないか?
B 斜線を求める時、わかっている角度がわかっている線と斜線に挟まれているかいないか?
C 求める線に鉛直の線の長さがわかり、わかっている角度が求める線に接しているかいないか?
結構減りました。
それを書き出すと、
A1 線を求めるとき、角度が挟まれている→=斜線 x cos(Θ)
A2 線を求めるとき、角度が挟まれていない→=斜線 x sin(Θ)
B1 斜線を求めるとき、角度が挟まれている→=線/cos(Θ)
B2 斜線を求めるとき、角度が挟まれていない→線/sin(Θ)
C1 斜線がわからず、角度がわかっている線についている→=線x tan(Θ)
C2 斜線がわからず、角度が求める線についている→=線x tan(90-Θ)
6つに減りました。さらにBはAの逆数なので覚える必要ありません。
さらに直角三角形の二つの角度の和は90°になることから
Cは、わかっている線についている角を使う、と言い換えれます。
Aもまとめてcosで挟まれている角を使う、と言い換えることができます
そうなると覚えるのは、
線=斜線 x cos(挟まれている角) 線=線 x tan(わかっている線についている角度)
の二つだけです。
これならなんとか覚えられそうです。
まとめ
1,数学は意外と社会にでてからも使います
2,実用上は丸暗記で支障ありません
3,逆三角関数は 線と斜線で挟まれている角度=acos(線/斜線)
挟まれていない角度=atan(角度についてない線/角度についてる線) 例)1/10勾配なら atan(1/10)となります。
Revitの日本語誤訳 勾配
[管理タブ]>[プロジェクトで使う単位]>[角度]を開きます
角度で使える単位がいくつか出てきますが、一番下に勾配という単位があります
日本では1/12勾配や1/100勾配、5寸勾配等、スロープや配管、屋根で使う縦横の比率を想像しますが、
これはRevitの誤訳です
五寸勾配の斜線を用意して角度寸法を付けました
上が[勾配]下が[°]で表示するように設定しています
どう解釈しても日本で使っている[勾配]ではなさそうです
というわけで英語版で確認してみます
英語版では[Grads]となっています。
調べてみるとフランスで生まれた角度の単位で、1(gr)=0.9°となるもののようです
検算してみます
26.57/0.9=29.52222…
[勾配]は誤訳ということで間違いなさそうです。どういう解釈でこうなったのか
誤訳です。こういうことは割とよくあります。
まとめ
1,Revitは日本語が苦手です
2,何かおかしいと思ったら英語版(Revitの母国語)を確認すると良いです
3,英語版を開くのは、Revitのショートカットを右クリック、リンク先の末尾をJPN→ENGに変更するだけです。
DWGを取り込んだ時縮尺が合わない時の簡単な解決法
Revitでファミリを作成する時、DWGオブジェクトを取り込んで参考にすることはよくあると思います。
そして、取り込んだオブジェクトの縮尺が合わない!
ということもよくあると思います。
これはモルティーニという家具メーカからDLしたDWGです。
Molteni&C | Designer furniture made in Italy
Revitに取り込んでみると、スケールが合いません。
もちろん拡大縮小を使って求める大きさに修正することもできますが
↓
DWGをRevit上で分解して扱いやすくしようとすると
往々にして文字が変な場所に行ってしまいます。
そのため、カスタムで読み込んで大体このサイズだろうという数値をいれていくのですが、面倒です。
もっと簡単な方法としてブロック書き出しを使う方法があります。
AutoCad上でRevitに取り込みたい用をを選択し、[WBROCK]
この時、挿入単位を聞かれます
Revit側で扱える単位は以下の通りですので、
いずれかを選択して、書き出し→Revitで同じ単位を選択して読み込みます
最初から適切なサイズでRevitに取り込まれます
まとめ
1,Autodeskはアメリカの会社です
3,一応図面ごとヤードポンド→メートルに変換する方法もあります、けど面倒見たいです。
AutoCAD で作図単位を変更または変換する方法 | AutoCAD | Autodesk Knowledge Network
球のモデリングのコツ
球体は基本的に回転コマンドで作成します
基本的に球のサイズにパラメータを付けることはできます
しかし、ちょっと応用で球を作成すると
(以下は参照線を軸に球を作成しています)
パラメータを変えた時にプロファイルが崩れ、
エラーが出たり
謎の変形をしたりします
そんな時は球を二分割で作成して
二つのソリッドを結合させるとうまくいくことが多いです
球のソリッドがうまくいかない時はおすすめです
まとめ
1,球に限らず、ソリッドのパラメータを変更すると形状が崩れるときは分割して作成するとうまくいくことが多いです
2,線のアタッチ先は参照線最優先です。
3,Revitは基本問題は高速で優秀ですが応用で回答を間違えることが多いです。Revitにわかるように指示を出す工夫が必要です。
グローバルパラメータを使ってみました
Revit上に何の変哲もない箱を用意しました。
5つのオブジェクトを組み合わせて作った箱です
ただ、この箱の各部材はグローバルパラメータに関連付けられています。
そうするとどういうことができるのでしょうか?
[管理タブ]>[設定]>グローバルパラメータの数値を変えてみます
内寸と板厚を任意で入力できるようになっています。
各パラメータを変更してみます
全ての寸法が問題なく反映されました。
グローバルパラメータを使うと別のファミリタイプのパラメータを一括で調整でき、ひいてはヒューマンエラーの防止にもつながります。
使わなくてももんだいありませんが、使うと楽だと思います。
まとめ
1、プロジェクトとファミリの違いは実はあまりありません。
2、グローバルパラメータはプロジェクトをファミリと見た時に設定するファミリパラメータのようなものです
3,左上に表示されている箱寸法は集計表です。この集計表用のファミリを作成して配置して集計できるようにしています。
カーテンウォールのパネルを「パネルなし」にした後、再度パネルに変更したい
ここにカーテンウォールがあります
カーテンウォールの一部だけパネルなしにしたい事はよくあると思います。
そんな時は、パネルを選択して、ピン留めを外し、例えばアドインのBooT.oneではパネルをタイプを[CP なし]とします
そうすると問題なく、パネルがなくなります。
ここまでは問題ありません。
しかし、このパネルなしの部分をやはり、パネル有に戻したい時!
置き換えるべきパネルが存在しない状態のため、パネルのタイプを変更することができません。
全選択してフィルタを開くと、パネルが8枚しかないことがわかります。
なら、カーテンウォール全体を作り直す必要があるのでしょうか?
違います。こうします。
カーテンウォールを選択して[プロファイル]>[編集]を選択し、空きパネルになっている箇所に開口を設けます。
そうするとエラーが表示され、空パネルとなっている場所にシステムパネルが埋め込まれます。
そうしたらもう一度カーテンウォールを選択し、開けた穴を削除します。
その後は通常通りパネルを選択して目的のパネルタイプに入れ替えます。
Pevitではファミリ作成したパネルは直角四角形の中にしか配置できない性質を利用したやり方です。
まとめ
1、知っていればなんという事もありません
2,逆に直角四角形以外の形状のパネルを配置したい場合はアダプティブファミリでパネルを作成します。
3,アダプティブファミリを覚えるのは面倒なので覚えなくても良い気がします