Revitの転ばぬ先の杖

Revitでつまづいてしまう前に。中小企業向けのRevitガイドです。

ノウハウの蓄積を次のプロジェクトに活用する

BIMで作業を行ううちにある程度自社のノウハウが溜まってきたりファミリが溜まってきたりすると思います。

せっかく作った作業ビューの設定や集計表の設定、次のプロジェクトにそのまま使いたい。

そんなときは、業務が終わったプロジェクトをテンプレートとして保存します。次のプロジェクトを始めるときはそのテンプレートから作業を始めると各種設定を位置から手動で設定せずに済みますので楽です。

やり方は簡単です。

テンプレートにしたいファイルを開き、不要な情報を削除します。

[ファイルタブ]>[名前を付けて保存]>[テンプレート]を選択し、保存するだけです。

それだけで新しいテンプレートが作成されます。

 

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そうしたら次のファイルを新規作成するときに、テンプレートファイルの参照ボタンをクリックして作成しておいたテンプレートを開き、プロジェクトを始めます。

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とても簡単です。

 

し か し

 

Revitの特徴か世の常か、簡単に思えることは大体落とし穴が付属しています。

 

今回の方法は、

プロジェクトのバグも蓄積される。

必要な情報も削除されていたり更新されていることもある。

不要なゴミ情報も蓄積される。

元請から受託したテンプレートとの乖離が広がる。

 

既存の建物に無計画に増築をくりかえすような状態になってしまいます。

 

増築方法でテンプレートを成長させるのはやめましょう。

 

けど、手動で自社ノウハウを受領したテンプレートに付随させるのもまた面倒です。

ですので、テンプレートに同調させるためのプロジェクトを作っておいて

そこで自社ノウハウを蓄積させておくのが便利です。

 

新規でプロジェクトを作成するときはそこからファミリを取り出したり[管理タブ]>[プロジェクト標準を転送]を使ったり[挿入タブ]>[ファイル挿入]を使って自社のノウハウを利用できるようにしておくと便利です。

 

まとめ

1、テンプレートを有料で販売しているのはそれだけテンプレートの管理が難しいからです。

2、落とし穴は見えないことが多いですが落ちるとリカバリの労力がかかります。

3、建築は見えないけど土台や躯体が一番大事なように、Revitも見えない基礎が大事です。